ワンダーフェシティバル2024冬の開催は2月11日。残り1カ月を切っていますが、現時点で当日版権の状況についてまとめておきます。まとめたデータは申請個数ではなく、申請ディーラー数。ある意味では申請個数よりもその時点での波が読みやすい数字です。なお、データは、ワンフェス公式ページのディーラー検索を使って、当サイト独自集計で出したものであり、オフィシャルなものではありません。
ディーラー数
まず公式サイト上でのディーラー数の変化から。23年夏の公式サイト上での一般ディーラー数は1811件(23年夏の最終的な公式データとしては1901。企業ディーラーその他も含めた数字かと思われます)。これに対して、24年冬は1946件。これはこれまで一般ディーラーのホールが4~8の5ホールだったのに対して、今回は1~6の6ホールになったこともあっての増加かと思われます。最終的な公式データとしてはさらにここから増えることになります。なお、過去最多は19年冬の2149。
当日版権申請ディーラー数
今回の当日版権申請ディーラー数の上位を前回の数字込みで表にしてみました。23年夏欄の括弧内は公式ページ公開当初の数字で、そこからキャンセル等により最終的な数字になっています。
作品名 | 24冬 | 23夏 |
---|---|---|
ブルーアーカイブ | 122 | 96 |
Fate(シリーズ合計) | 121 | 101(102) |
ウルトラマン(シリーズ合計) | 79 | 78 |
ウマ娘 プリティーダービー(シリーズ合計) | 78 | 95(99) |
ホロライブ | 59 | 36 |
ゴジラ | 48 | 51 |
アズールレーン | 48 | 46 |
原神 | 45 | 36 |
アリス・ギア・アイギス | 43 | 44 |
艦隊これくしょん -艦これ- | 37 | 38 |
勝利の女神:NIKKE | 37 | 17 |
THE IDOLM@STER(シリーズ合計) | 34 | 32 |
申請ディーラー数上位4タイトル
上位4タイトルの顔ぶれは変わらないのですが、ディーラー数の増加の影響含め内容は大きく変わってます。
やはりなんといっても『ブルーアーカイブ』が最多ディーラーになったのは特筆すべきこと。前回急激に増加し2番手(公式サイト公開直後は3番手だったが、『ウマ娘』ディーラーのキャンセル等があった)になったのですが、その勢いは留まりませんでした。実際、12月のコミケでも『ブルアカ』サークルの数の多さと人気の高さは話題になっていましたし、ある意味順当な所。
2番手には『Fate』シリーズがわずか1ディーラー差で続いています。流石の安定感というべきか。申請ディーラー数自体は前回からかなり増えていますが、これは総ディーラー数の増加の影響?
3番手は『ウルトラ』シリーズで、ディーラー数はほぼ横ばいと安定の存在感。1ディーラーあたりの申請種類が多く、近年は申請個数では1番手になることも多いのですが、『ブルアカ』『Fate』とこれだけ差があるとどうなるか? なお、この安定感は全世界的にブームとなっているソフビフィギュアの影響も大。前回のワンフェスではソフビフィギュアディーラーの行列で迷惑を被ったという話もちらちら流れていましたが……。
4番手に1ディーラー差で『ウマ娘』。前回からそこそこ減少しています。『ウマ娘』の減少について推測はできる部分はあるものの、確証はないため保留。
なお、個人的に当日版権ディーラー申請数のデータをまとめ始めた2014年あたり以降、『艦隊これくしょん -艦これ-』が長く一番手だったのが、2017年夏から『FGO』人気を受けて『Fate』シリーズが一番手になり、コロナ明けの22年冬で『ウマ娘 プリティーダービー』が上昇して『Fate』と競うようになり、今回はそこに『ブルーアーカイブ』が加わるという風に状況は変化してきています。近年はソーシャルゲームが上位を占めることが多いのは、アニメと違って人気が長く続くことが多い(そのため申請や制作時間がかかるフィギュアでも対応しやすい)、キャラクターが多いので一般販売のフィギュアとのかぶりも少ない、デザインが立体映えするものが多い(ハデすぎて立体化不可能なものもありますが)などの利点があるからと言えるでしょう。
参考過去データ
ちょっとデータを補足。個人的に2014年冬からデータを取り始めてはいるのですが、これはガイドブックを目で見て数えてました。なので数え間違いが絶対に発生していますし、数えることができるタイトルも限られていました。そういう前提で過去データをまとめてみます。
2014年夏のワンフェスは『艦隊これくしょん -艦これ-』が最多で、235(『艦これ』としての最多でもあります)。実際にはその前の回、2014年冬に圧倒的な多さになっていましたが、その時数えたデータは行方不明(データを基にして『艦これ』ディーラーを撮って回っているので数えていたはず)。それ以降『艦これ』は17年冬まで最多。ただ、ジワジワ減っていて17年冬では1位のままですが160になっています。これは当時は再販がNGだったことも影響があったかと。
17年夏には『Fate/Grand Order』が急増。これは16年末に第1部か完結したことや年末の特別番組などで、女性を含めたファン層が爆発的に拡大したことが大きな影響を与えています。もともと『Fate/stay night』は長い間当日版権でも非常に人気の高いモチーフ(セイバーがキャラ別申請数1位だったこともあります)だったのですが、この人気拡大に伴って、当日版権も増えたわけです。17年夏には145、一方『艦これ』は90。18年冬には234となり、その後も220~230台で推移しています。『艦これ』は18年冬以降、74→54→61。再版OKになったときに80になっていますがだいたい3番手グループで定着していました。この頃だいたい2番手だったのは『ガールズ&パンツァー』。戦車が多かったり、キャラクターでも1/35とかが多かったりという特徴もありましたが。
2021年2月にリリースされ大人気となった『ウマ娘 プリティーダービー』が、その1年後のワンフェスでディーラー数ではトップに。ディーラー数は95。ですが、『Fate』シリーズも92とほぼ同数でした。その後も『Fate』と『ウマ娘』がディーラー数での1位を競ってきたところに、23年夏から『ブルーアーカイブ』が加わってきたというわけです。
最近は申請ディーラー数のトップは100前後ですが、コロナ以前は200台でした。これはディーラーの1割以上に当たる数。その作品のフィギュアが会場中にあるという印象になっていたものでした(もっともソシャゲはキャラが分散するので知らないとそういった傾向に気付かないですが)。
申請ディーラー数5位以下
5番手に『ホロライブ』で59。前回が36(以前アニメハックで書いた記事では44になっていましたが、おそらく書き間違えたかと)なので、倍まではいかないまでもかなり増えています。ただ、「ホロライブ」として登録されているわけではなく個人のVtuber名になってるので検索漏れしている可能性も。現在、完成品フィギュアジャンルでもかなり展開されており、ホロライブ以外も含めてVtuberは今後も伸びそうなところ。なお、フィギュアの原型師がVtuberのガワを手掛けることがあるというのも面白い関連性。
6番手に『アズールレーン』と『ゴジラ』シリーズが並び、以降は『原神』『アリス・ギア・アイギス』『艦隊これくしょん -艦これ-』『勝利の女神:NIKKE』『アイドルマスター』シリーズとおなじみのタイトルが続いていますが、『原神』や『NIKKE』といったソシャゲはやはり伸びています。
その他
その他、表にないところでは『ガールズ&パンツァー』が22(前回27)。比較的最近の人気作では『リコリス・リコイル』が14,『ダンジョン飯』が6、『葬送のフリーレン』が4、『【推しの子】』が1(ただしドール服)。『ぼっち・ざ・ろっく』『その着せ替え人形は恋をする』等は0(おそらく当日版権が降りない)。
なお、かつてはかなり多くの申請があった『Re:ゼロから始める異世界生活』は1で、しかもドールディーラー。ただ、現時点のデータが最終的なものではない可能性もある(以前他作品で申請数0表記されていたものがその後変わったことがある)のでなんともいえませんが。もっとも、これだけプライズ含む完成品フィギュアが毎月数点ずつ供給されていると、さもありなんというところも(他に思うところもあるけれど……)。
終わりに
という感じでざっくりとまとめてみました。ワンフェス当日はまた『Fate』『ブルーアーカイブ』『ウマ娘』を出しているディーラーを一通り撮影して回って、記事にまとめる予定。各ディーラーさん、よろしくお願いします。
■関連リンク
ワンダーフェスティバル2024[冬]