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3Dプリンタ出力フィギュア「3Dlab」スタート! 『刀語』真庭忍軍を立体化!

このところテクノロジー分野で大きな注目を浴びている3Dプリンター。さまざまな可能性を秘めた技術なのですが、誤解も多く過剰な期待もよくされたりしています。

フィギュア関係でもデータを買ってきて自宅でプリントアウトできるようになるなんていう話が出たり。そういうことが可能になるとしてもまだまだ先の話であり、できたとしても価格も普通にフィギュアを買うより高くなったりしそうです。まあ、技術の進歩は予想外に早いこともあるので、何がどうなるとも断言出来ないわけですが。

現在、フィギュア関係では主にデジタルデータから出力して原型にするというのが3Dプリンタの一般的な使い方。ですが、粉末(石膏)を彩色された状態で固めるスタイルの3Dプリンターというのもあり、それを使ってミニフィギュアを作ってワンフェスで販売しているディーラーもあります。また、人物をデジタルスキャンしてフィギュアを作ります、というのもだいたいこのタイプのプリンター。他の3Dプリンター同様に大きいと価格が高くなったり、彩色され粉が固まった状態なので表面がざらざらで解像度は高くなかったりします。

ですが、その特徴を活かした一般販売フィギュアの企画がスタート! それがアルカディアの「3Dlab」です。これは企画協力/設計/製造を担当するSOLIZE Productsと共に進められている意欲的なプロジェクトなのです。

先日のワンフェスのアルカディアブースでご覧になった方も多いと思いますが、「西尾維新」氏原作のアニメ『刀語』から真庭忍軍の3人が発表されています。このうち、真庭鳳凰は当日先行発売も行われていました。まずはその撮り下ろし写真をご覧いただきましょう。

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真庭鳳凰 3Dフィギュア(全高15センチ・約19,800円/税抜)
3Dデータ作成:竹中和弘/MARIMO

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真庭人鳥 3Dフィギュア(全高約7.3センチ・8,800円/税抜)
3Dデータ作成:竹中和弘

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真庭川獺 3Dフィギュア(全高約12センチ・14,800円/税抜)
3Dデータ作成:スタジオ・オフピーク/MARIMO

まず発表されたのはこの3人の頭領。『刀語』のキャラならではのポップなデザインでそれぞれ動物を模したコスチューム。色使いも華やかです。

DSC080033人並べるとなかなか雰囲気があります。

DSC08014パッケージ外面。実はその中身もかなり凝ったものになっているのですが、それは買ってみてのお楽しみ。

素材

DSC07745この写真を見ると、石膏を固めて彩色した独特の質感がわかるかと。

すべてが3Dプリンター製ではなく、とがった部分、細い部分や重量が掛かる足などはレジン製。3Dプリンタで出力したものを原型として使用し、ABSライクな固めのものとゴムライクな柔らかいのものを使い分けています。鳳凰だとバイザー・脚部・後髪・尾が固め、頭部の髪飾りは柔らかめ。人鳥はバイザー・脚部が固め。川獺は脚部が固め。適材適所というわけです。

受注・生産

受注から生産についても独特。アルカディアオンラインショップ及び東京アニメセンターのみで受注を行い、3Dプリンターで出力・生産というオンデマンド的な形になりますが、受注量によって生産に掛かる時間も変化します。まだ具体的な数字は未検証ながら、受注から発送まで1~2カ月でできるかもとのこと。これまでのPVCフィギュアとはかなり異なるスケジューリングとなります。すでに先日のワンフェスでは鳳凰が先行販売されていましたが、ワンフェス等でのイベント販売も行われます。

サポート

まだまだ新しい素材のため、保存性や経時変化のデータはあまりありません。石膏なので水には弱いですし(まあ普通フィギュアに水を掛けたりはしないでしょうが)、ディスプレイしていたり箱の中に入れたままにしていた場合どのように変化していくかも未知数の部分もあります。ただアルカディアでは2年間の一般家庭でのディスプレイについては検証済みとのこと。

また、3Dプリンタだからこそのサポートとして、劣化した場合有償でのリフレッシュ(パーツ交換等)を行う予定。これも新しい試みとして興味深いところ。

今後

この「3Dlab」の生産方法だと少量から対応可能というかむしろ大量生産には向かないものなので、通常のPVCフィギュアでは作れないようなキャラも出来る可能性があります。まずはこの『刀語』からで、可能な限り立体化を進めていくとのこと。価格はそこそこになっていますが(といってもコールドキャスト製なら割とある価格です)、これからも様々なジャンルのキャラクターや機体などにチャレンジしていく予定であり、その可能性やラインナップは要注目です。今後の正式発表を待ちましょう。

予約

この真庭忍軍3人の予約は10月1日(木)にスタート。10月30日(金)が締め切りとなっています。詳細はアルカディアのウェブをチェックしましょう。

このフィギュアの新しい試みをその手にするチャンス!

©西尾維新・講談社 / 「刀語」製作委員会

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