リューノスの竜人氏がついに自らPVC完成品フィギュアを手がけることを発表!
菊池通隆氏がミュシャ風に描いた『魔法のスターマジカルエミ』を背景含めてそのまま立体化、このモチーフは竜人氏が1992年に一度手がけた物です。3月にガレージキット版が先行して発売されますが、竜人氏のリューノス自ら発売元としてPVC完成品化も行われます(時期・価格等は未定)。このフィギュアの原型はPVC完成品フィギュア化を前提としたもので、竜人氏としては初めてのこと。
自立させるために後ろ側にも支えがありますが、普通は見えないこちらまで布のディテールが入っています。
フィギュアのそのものの造形はもちろん、アール・ヌーヴォー調の装飾、身に纏った布など、その造形は溜息がでるような繊細さ。
薄布で覆われただけの身体はセクシー。肩の動きによって出来ている背中脇の肉感などがすばらしい!
全高は22.7センチ(塗装異本の数字、PVCになったときには縮むはず)でスケールは1/6なので、フィギュアとしてもかなり見応えがある大きさです。
まず2月9日のワンフェスではこの塗装見本の展示がアルターブースで行われるので、絶対に見逃せません!
ちょっと余談
PVC完成品が中心の時代になってからフィギュアに興味を持ち始めた人はあまりしっかりとした認識はないかもしれませんが、竜人氏は90年代半ばから数々の名作を発表してきた、日本でもトップの原型師の1人。『美少女戦士セーラームーン』『新世紀エヴァンゲリオン』など、そのキャラクターの決定版ともいえる造形を次々と発表し、他の原型師さんにも大きな影響を与えてきています。90年代のフィギュアというと今の目で見るとちょっと厳しい原型も多いのですが、竜人氏の原型は今の目で見てもすばらしいものが多いのです。
2000年代になっても、『脱衣補完計画』の綾波レイやアスカ、『美少女戦士セーラームーン』のミュージカル衣装のセーラーサターン(完成は1998年ですが版権が降りず、発売されたのは2001年になって)、『おねがい☆ティーチャー』のみずほ先生など、数々の話題作をレジンキットで発表してきました。
個人的にも思い出深い作品が多いのです。記事を担当した綾波レイはホビマガ読者アンケート1位になったり、セーラーサターンは商品化に当たって原作者サイドと繋ぎをとったり、誌上通販もしたみずほ先生はフィギュアマニアックスの表紙で使わせてもらって一番売れた号になったり。
しかし、完成品化に関しては一貫して自ら行うことはなく、レジンキットのみを手がけていました。マックスファクトリーが竜人氏原型の不知火舞を出したことはありますが。2001年、いまから13年前に出たフィギュアマニアックスの1冊目の原型師さんへのアンケートで、当時増え始めていたフィギュアの完成品についても聞いたのですが、竜人氏は「興味ありません」の一言でした。
それがついに竜人氏自らがPVC商品化を行うことになったのですから、注目しないわけにはいきません! フィギュア業界に関わったのが古ければ古い人ほど、深ければ深い人ほどこの出来事は衝撃的であり、とんでもないビッグニュースなのです。
レジンキットでも竜人氏の商品パーツのチェックは厳しいことで知られていたのですが、PVC完成品でもそのこだわりが発揮されるでしょうから、最終的な商品の出来がどうなっているか楽しみですし、製造はアルターが担当するということなので、そのクオリティにも期待できます。
今後もこのフィギュアについては追っかけていきますので、乞うご期待!
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