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美少女戦士セーラームーン、幻の純金フィギュア!

これまでいったい何種類出たのか分からない『美少女戦士セーラームーン』のフィギュア。その中に、幻の銀水晶ならぬ幻の純金フィギュア(ゴロ悪いなぁw 言い換えるなら「幻の金塑像」?)があるというのを知っていますか?

純金のフィギュアというとどんなものを連想するでしょうか? 最近でもゴジラだったり聖闘士星矢だったりが発表されていますが、1000万とかとんでもない価格で1点モノの客寄せアイテムというのが定番。本日、7月17日には2000万円の純金のガンダムが発表されました。ですが、そういうのとは異なる純金のフィギュアが香港では手に入ります。

香港の街中には純金を売っている店が多数あります。かつては香港の人たちは財産を銀行等に預けるのでは無く、純金の形で手元に置いておくということが多かったので、そのためのお店。ただ、街中を見る限りでは最近は減ってるようなので状況は変わっているようですが。
普通にネックレスなどのアクセサリの形だったりするものの他に、仏像とか神像、ブタとか縁起の良い置物になっているものも。

 

971104-2046-06 こんな感じでいろんなものが並んでいます。これらの写真は2000年前後のものでちょっと前のものですが。

で、なかにはキャラクターをかたどったものも。定番ではディズニーキャラ、サンリオキャラなどがあります。

DSC09146これはごく最近の写真ですが、リラックマもありました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAで、ちょっと珍しいものとしてはウルトラマンなんてものも。財産としての純金という素材の性質上、一般人気の高いキャラが多いのです。

で、本題となるのが『美少女戦士セーラームーン』の純金フィギュア。これは、1990年代半ばに周生生というショップが販売したもので、同時に『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』も登場しました。周生生は香港中に支店がある(現在もかなりあちこちにあります)大手の貴金属ショップ。

http://www.chowsangsang.com/en/About-Us/Heritage-Milestone
このショップの歴史の1990年代にその写真がありますし、
http://web.archive.org/web/19961031153443/http://www.chowsangsang.com/t-gfun.htm
Webアーカイブで当時のサイトを見る事も出来ます。

2015-01-16 17.19.28この写真は当時配られていたチラシというかしおりというか、10センチちょっとの大きさの紙。

香港でグッズと聞くと無許可販売の海賊版と思うかもしれません。実際にこの商品が出た当時、香港では正規商品を探す方が難しいくらい海賊版だらけでした。ですがこの商品、実はちゃんと権利をとったオフィシャルなものなのです。

当時人に頼まれて、『セーラームーン』全種を目に付いた限り買ってきたのですが、上のチラシやサイトで紹介されているようなアクセサリー類が多数ありました。キャラが造形されている物以外にもルナやアルテミスを模したアクセサリ、さらには惑星マークを使ったアクセサリという『セーラームーン』ものと言っていいのかどうかわからないものまで2~30種類くらいはあったかと。全部999.9の純金(24金)なので、価格は40万近くなりました。もちろん純金として売って現金に換えることもできます。ちなみに当時より金は値上がりしてるので、いま売るとグッズとしてではなく、純金の価値として高くなっているはずです。

というところちょっとわかりにくいですが、実物をご覧いただきましょう!

DSC09355 DSC09352

先日某所で久々に実物を見ました。アクセサリにはちゃんとそれぞれタグも付いてます。

そしてさらにスペシャルなこんなものも。

DSC09318これ、クレジットカードくらいの大きさのプレートです。もちろんこれも純金です。

で、ここまでのアイテムはネットを探すとどこかに情報があったり画像があったりしたのですが、もうひとつネットではほとんど情報を見たことも写真を見たこともないものがあるのです。それが最初に書いた純金のフィギュアというわけです。

DSC09350実物の写真がコレ。フィギュアは5センチもないようなもので、内側は空洞で重さは見た目ほどはありません。価格も4~5万くらいだったか。これも久しぶりに実物を見たのですが、記憶よりも造形はいいかげんでした(笑)。なんでVサインをしてるのかは良く分かりません。

で、当時から疑問に思っていることがひとつ。この純金フィギュアがいったいどの層をターゲットにしていたのかということ。実はよく分からないのです。
ファンシーキャラなどファンの年齢層の広いキャラならまだ分かりますが、現在ならまだしも当時は『セーラームーン』は完全に子供向け(一部マニアはいましたが)。この商品の広告が小学校低学年あたりまでがターゲットの児童誌に出てたりもしていました(いろいろ香港のアニメ状況が分かるので、通販で定期購読してたのです)。当時香港のオタクショップの取材に行ったこともあるのですが、その際に気になって取材を手伝ってくれていた香港のゲーム雑誌の編集者に聞いたりもしました。ですがやっぱり良く分からないと。子供へのご褒美とかお祝いであげるのかなぁとは思いましたが、それにしても同種のものはないので少なくとも一般的な話ではないものと思われます。

ということで、多種多様なものが出た『美少女戦士セーラームーン』のフィギュアの中でまず間違いなくもっともレアであり、セーラームーングッズとしてももっとも異色でありながらほとんど知られていないこのアイテム。ファン層の年齢が上がって広くなり、様々なグッズが出ている今ならアリなアイテムかもしれません。もっとももうちょっと造形をよくする必要がありそうですが(笑)。