2月9日に開催されたワンダーフェスティバル2025[冬]。いつものように、ワンダーフェスティバル実行委員会からいただいたデータや独自集計データ、個人的雑感を交えつつざっくりとした振り返り記事をまとめておきます。
なお、2024年[冬]と2024年[夏]についてのまとめはそれぞれのリンクで。
※特に記載がない場合は、ワンダーフェスティバル実行委員会のデータ
入場者数、ディーラー数
今回の入場者数は37,854人。前回は34,224人でした。例年夏から冬で参加者は増える傾向なので、いつものパターンです。1年前は37,650人だったので、今回もほぼ横並び。
一方ディーラー数は2223。前回は2085なのでけっこう増加しています。このディーラー数はこれまでで最多。ざっと歩いた感じではそんなに配置が変わった感じはなかったのですが、思った以上に増えていました。
当日版権申請総数
続いて、当日版権申請総数について。当日版権申請ディーラー数でそれぞれの数字を割ったものを表に加えています。
2025年冬ワンフェス | 1ディーラー平均 | |
---|---|---|
予備申請総数 | 6446 | 4.79 |
本申請総数 | 5396 | 4.01 |
本申請許諾数 | 5221 | 3.88 |
これが、25年冬のデータ。なお、当日版権を申請したディーラーは1345でした。
なお前回、2024年夏は
2024年夏ワンフェス | 1ディーラー平均 | |
---|---|---|
予備申請総数 | 6362 | 4.82 |
本申請総数 | 4958 | 3.76 |
本申請許諾数 | 4781 | 3.62 |
前回の当日版権申請ディーラー数は1320。
ディーラー数の増加ほどは当日版権を申請したディーラーは増えていない(追加募集のディーラーは当日版権は受け付けていなかった影響があるのかも)のですが、1ディーラーあたりの本申請、本申請許諾数はいずれも増えています。
作品別当日版権申請数
25年冬の当日版権、作品別のリストは以下の通り。
作品名 | 予備申請数 | 本申請許諾数 | |
---|---|---|---|
1 | ウルトラマン(シリーズ合計) | 370 | 323 |
2 | ブルーアーカイブ | 321 | 226 |
3 | ゴジラ(シリーズ合計) | 275 | 218 |
4 | Fate(シリーズ合計) | 250 | 195 |
5 | ウマ娘 プリティーダービー(シリーズ合計) | 168 | 140 |
6 | アリス・ギア・アイギス(シリーズ合計) | 128 | 113 |
7 | ホロライブ | 163 | 107 |
8 | アーマード・コア(シリーズ合計) | 127 | 104 |
9 | 装甲騎兵ボトムズ(シリーズ合計) | 116 | 89 |
10 | 原神 | 106 | 84 |
11 | 艦隊これくしょん(ブラウザゲーム版) | 89 | 78 |
12 | アズールレーン | 90 | 71 |
13 | モンスターハンター(シリーズ合計) | 75 | 69 |
14 | THE IDOLM@STER(シリーズ合計) | 91 | 66 |
15 | ZOIDS(シリーズ合計) | 77 | 64 |
15 | にじさんじ | 77 | 64 |
17 | 勝利の女神:NIKKE | 86 | 61 |
18 | マクロス(シリーズ合計) | 75 | 58 |
19 | ロックマン(シリーズ合計) | 67 | 56 |
20 | ゼンレスゾーンゼロ | 65 | 51 |
21 | 崩壊(シリーズ合計) | 62 | 48 |
22 | ELDEN RING | 70 | 45 |
22 | ダンジョン飯(アニメ版) | 63 | 45 |
22 | 電脳戦機バーチャロン(シリーズ合計) | 45 | 45 |
25 | メイドインアビス(シリーズ合計) | 51 | 42 |
26 | 東方Project(シリーズ合計) | 52 | 41 |
27 | 宇宙戦艦ヤマト(シリーズ合計) | 48 | 40 |
27 | アークナイツ | 52 | 40 |
29 | 葬送のフリーレン(コミック) | 40 | 36 |
30 | ガールズ&パンツァー(シリーズ合計) | 48 | 35 |
今回は『ウルトラマン』シリーズが最多。許諾数が300台で、2番手の『ブルーアーカイブ』から約100多いという数字が出ています。ベスト5に関しては前回から『ウルトラマン』シリーズと3位の『ゴジラ』シリーズが入れ替わっていて、2位『ブルーアーカイブ』、4位『Fate』シリーズ、5位『ウマ娘』という順番には変化がありませんでした。
6位以下も顔ぶれはほぼ同じなのですが、6位に『アリス・ギア・アイギス』(許諾数は前回から11増加)が上昇。また、『モンスターハンター』も18位から13位と急上昇(許諾数は前回から17増加)。
新顔としては『ゼンレスゾーンゼロ』がベスト20位内に登場。
意外なところでは、『崩壊』(シリーズ合計)も前回(ランクインしていなかったので許諾数は不明)から大幅に増加した模様で21位になっています。ただ、ディーラー数では前回17から18に増えてるだけで、申請ディーラー数に対して許諾数はかなり多い数字。これについては、2つのディーラーが集中してかなりの数の申請を行っていたからとのこと(もちろん正規の手順、手続きを経た上です)。1つの作品から複数のキャラを申請するというのは珍しいことではありませんが、ここまで集中して申請許諾数に影響を与えているというのはちょっと珍しいケースでした。
当日版権申請ディーラー数
参考として、当日版権申請をディーラー単位でまとめたのがこちらのデータ。1ディーラーあたりの許諾件数を出してみました。これは公式サイトのディーラー検索を使いホビーマニアックス独自集計でまとめた非公式のものです。詳細はこちらの記事も参考にしてください。
作品名 | 申請ディーラー数 | 1ディーラー 平均許諾数 |
---|---|---|
ウルトラマン(シリーズ合計) | 112 | 2.88 |
Fate(シリーズ合計) | 108 | 1.80 |
ブルーアーカイブ | 105 | 2.15 |
ゴジラ | 80 | 2.72 |
ウマ娘 プリティーダービー(シリーズ合計) | 60 | 2.33 |
ホロライブ | 50 | 2.14 |
原神 | 46 | 1.83 |
アリス・ギア・アイギス | 41 | 2.76 |
アズールレーン | 38 | 1.87 |
ゼンレスゾーンゼロ | 36 | 1.42 |
艦隊これくしょん -艦これ- | 34 | 2.29 |
勝利の女神:NIKKE | 31 | 1.97 |
THE IDOLM@STER(シリーズ合計) | 30 | 2.20 |
装甲騎兵ボトムズ | 30 | 2.97 |
モンスターハンター | 29 | 2.38 |
アーマード・コア | 27 | 3.85 |
マクロスシリーズ | 27 | 2.15 |
エルデンリング | 27 | 1.67 |
ダンジョン飯 | 26 | 1.73 |
メイドインアビス | 23 | 1.83 |
東方シリーズ | 21 | 1.95 |
葬送のフリーレン | 20 | 1.80 |
ロックマン | 20 | 2.80 |
初音ミク | 20 | ―― |
申請ディーラー数の順位と許諾数の順位を比較するとけっこうズレがあります。『ウルトラ』や『ゴジラ』など特撮系は1ディーラーあたり点数が多いというのはイメージできていましたが、こうして改めてまとめてみると、『アリス・ギア・アイギス』『アーマード・コア』『ロックマン』といったゲーム系も多め。特に『アーマード・コア』はこのリスト上では唯一の4点に近い3点台。他にも『ボトムズ』も多めの数字が出ています。こうしてタイトルを並べてみると、1ディーラーあたり点数が多いのはコアなファンが多い作品という印象も。
タツノコワンフェス
近年の恒例になっているイベント内イベント、今回はタツノコワンフェスが開催されました。タツノコワンフェスへの参加作品数は125点。
大きな展示スペースには、ベテラン人気原型師の宮川武氏の手によるキービジュアルを立体化した新作フィギュアを始め数々の関連立体物が並び、一般ディーラーでもタツノコプロ作品からの当日版権作品が並んでいました。
2025年[夏]はエヴァワンフェス
次のワンフェスは2025年7月27日。
ワンフェス内イベントとしては「エヴァワンフェス」が開催されます。『新世紀エヴァンゲリオン』はワンフェスの隆盛の大きなきっかけとなった作品であり、その後のフィギュアの発展の基礎ともなったホビー業界、造形業界における最重要作品のひとつ。以前エヴァのみのワンフェスも開催されたこともありましたが、今回はワンフェスの中での開催となるのです。タツノコワンフェスと同じように、集約展示を行うブースや大型立体造形物などが登場予定。
なお、他にも「いきもの×造形」がテーマの特設ブース「いきものワンフェス」も開催されます。
■関連リンク
ワンダーフェスティバル