• 金. 11月 22nd, 2024

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【Art of Figure Making】メディコム・トイとBE@RBRICK

MED_0001Art of Figure Making第4回はメディコム・トイの創設者、赤司竜彦氏へのインタビューです。どのようにしてこの業界での仕事を始めたのか、マネージメントのやり方、BE@RBRICKの今後のことなどなど、お話しを伺ってきました。

メディコム・トイでの業務について

―メディコム・トイではどんなことをされているんですか?

赤司:メディコム・トイの経営です。トイレが汚ければ総務を叱り、数字が取れなければ営業にハッパをかけというような所から会社を成長させるための戦略全般まで見ていますね。すべてが僕の仕事です。社長は細かく見ないと行けないんですよ。当たり前なんですけど。

―トイレまで見るんですね(笑)

赤司:究極の便利屋というか、総務ですから、社長って。誰かが答えを出さなきゃならないことってあるじゃないですか。

MED_0002スタイリッシュでシンプル、そしてクールなメディコム・トイへようこそ!

―商品企画とか、戦略を立てるというときに、赤司さんが最初からコンセプトを打ち出して、細かく指示を出されたりするんですか?

赤司:最初は一番口を出しますね。あとはほとんど口を出さないです。もうスタッフに任せて大丈夫だと思ったら、新しい企画をつくるので、僕は。

―今、社員の方はどのくらいいるんでしょうか?

赤司:50人ぐらいですね。お店のスタッフとか入れるともうちょっといます。ところで最初Tokyo Otaku Mode Inc.って10人くらいでしたよね?

―そうですね(笑)。

赤司:青山の個人の家の地下か何かで。

―よくご存じで(笑)。

赤司:あの頃は「ああ、ここで発送やっているんだ……」と。あの時代を知っているので、今Tokyo Otaku Mode Inc.が社員90人と聞いて、ヒャーって感じですよ。

フィギュア業界で働き始めたきっかけ

―赤司さんも、最初3畳ぐらいのお店から始められたみたいな話があるんですよね?

赤司:そうです。恵比寿ですね、最初は。今たしかトンカツ屋か何かになっているところなんですよ。いろんなテナントさんが入っていたビルでした。3畳で狭くてね……。

MED_0003過去のオフィスのことを思い出す赤司氏

―そこでお店をやろうというきっかけはあったんでしょうか?

赤司:もともとコンピューター系の仕事をしていたんですね。で、それなりにお給料はいただいていたんですけど、時間がまるでなかったんです。お休みに渋谷を歩いていたら、おもちゃ屋さんを見つけまして、アメリカのおもちゃ屋さん。「楽しい世界だなあ」って思って。お財布に8万円ぐらい入っていたんですけど、その8万円全部使っちゃったんですよ。

―ひょっとして、ZAAP!というお店ですか?

赤司:そうです。もう今ZAAP!さんなくなっちゃいましたけど。

――画像検索で全く出てこなくて、ZAAP!さん。

赤司:レジェンドだと思いますよ、ZAAP!は。後にそこの名物店長がうちの役員になるわけなんですけど。当時まだWebの環境とか世の中にない頃だったので、ほとんど画像が出ていないんだと思います。

Zaap!元記事にはないのですが、ホビーマニアックススタッフが2000年頃取材で撮影したZAAP!の店頭写真が見つかったのでついでに掲載しておきます

―ZAAP!で直感を得た感じですか?

赤司:そうですね。当時コンピューターの仕事をしていたんですけど、楽しいかと言われたら、あまり楽しくなかったですね。本当のこと言えばね。
でも、そのときもものづくりには関わっていたので自分が物をつくるんだったら何をつくるんだろうというのは、ぼんやり考えていたんですよ。「何がつくりたい、表現したいのかがわからない」とか、いろいろなこと考えたんですよね。そこがおもちゃを見た瞬間に、「あ、これだ、これこれ」と思っちゃったんです。確信でした。「俺がやりたいのはこれじゃん」みたいな。

MED_0004インスピレーションは意外なところから

―その直感の元になった商品は何かあったりしますか?

赤司:覚えているのは『ターミネーター』だったり、『バットマン』だったり、いわゆるハリウッド映画のおもちゃですよね。かわいいなあ、かっこいいなあ、欲しいなあと。そこからですよね。でも、言っちゃえばもうそこにあった商品全部ですよ、本当に。だって何も知らないんですもん。それで、帰りどうやって帰ろう?みたいな程そこでおもちゃ買っちゃったんです(笑)。

―以前からおもちゃが好きだったというわけでもないんですか?

赤司:多分子供の頃は好きだったんですよ。ただ、コンピューターの会社で働いている頃というのは、いい年ですからね。あの子かわいいなとか、この洋服欲しいなと思ったりとか、そのレベルのバカな人間ですから、本当に。ただ、それでも何か微妙な表現欲求があったわけですよね。だからおもちゃを見たときに、本当に天啓のように「これやりたい」って。

MED_0005BE@RBRICKはかわいらしくて面白くていろいろあって

なぜ続けているのか

―赤司さんの「やりがい」は自分の考えたものが形になるというところですかね?

赤司:まずそこですよね。うちにいるスタッフたちはほとんどそうだと思いますよ、みんな。

――赤司さんの中では自分が形にしたいもの以外、優先度は低いという感じなんですか?

赤司:例えば映画作品が好きなスタッフもいれば、アニメーションが好きなスタッフもいれば、実写の特撮作品が好きなスタッフもいれば、いろんなスタッフがいて、「赤司さん、僕はこれつくりたいんだ」と言われたときに、わからないものもあります、中には。結果、「そんなにやりたいならやっていいよ」という、そんな感じですかね。だって全部わかるわけないですから。ただ、そのスタッフが本気でやりたいんだったら、やらせるべきだなと思っています。それがメディコム・トイのコンセプトです。

MED_0006日本のスーパーヒーローをチェック!

仕事で辛いと感じる瞬間

―赤司さんは仕事で「辛いと感じる瞬間」が全くないと聞いたんですが。

赤司:本当にないんですよ。何でしょう。だって、辛いと思ったら、やらなきゃいいんです。辛くてもやらなければならないんだという根性論でうまくいくことって大抵ないです。話聞いて、最初の3秒で、いい話か、悪い話か、気乗りがするかしないかわかるじゃないですか。気乗りしない話を無理にやると、大抵うまくいかないんです。だからやらないです。
じゃ、みんな断っているかというと全然そんなことなくて、いただいた話の中に、何か面白いポイントはないかなというのはまず見つけます。ここをこうしたら面白いかなと。でも、全部つぶして何もないものは、やめましょうと。誰もハッピーにならないです。

MED_0007仕事は必ずしも容易ではないが、それは見方にもよる

赤司:みんな違う人間ですからね、面白さのツボもみんな違うし、それを同じツボで笑えと言われても、笑えないよなって思うじゃないですか。じゃ、自分が笑えるツボはどこだろうなと探します。それで皆さん納得いただけるんだったら、そのツボを押しながら仕事しようと思います。

―本当に自分たちの欲しいものをつくるだけ、という感じなんですね

赤司:それだけなんですよ、本当に。だから、これがヒットしているからこれをやるんだみたいな事があると、それ本当にやりたいことかと考えますね。

フィギュア製作でのこだわり

―商品をつくるときに、こだわりとか意識していることはありますか?

赤司:まずコンセプトを明確にし、それに従うことです。そこが大前提ですかね。多分100社のメーカーのおもちゃが並んでいるときに、そのなかでメディコム・トイのおもちゃってすぐわかると思うんですよね。

MED_0008BE@RBRICKを一目見れば、その魅力のトリコに!

―世界中にメディコム・トイのファンがいらっしゃるじゃないですか。商品ニーズのリサーチは結構時間をかけるんでしょうか?

赤司:しません。ただ、こんなの欲しいと言われたときに「あ、これいいかも」と思ったことは採用します。

―コンセプトを決める段階で、ニーズを調べたりしないんですか?

赤司:していたら出ないですよ、これは(BE@RBRICKを指して)。出るわけがない(笑)。だって、リサーチしたって何も出てきませんから。

―めちゃめちゃ振り切っていますね、本当に。面白いです。

赤司:だってリサーチってきっと最大数としてファンがこれくらいいるだろうとか、そのうちお金を使ってくれる方がこのぐらいだろう、的なことですよね。

―そうです。いま、企業はリサーチやマーケティングに凄く力を入れるじゃないですか

赤司:みんな『ラスト・アクション・ヒーロー』の失敗を忘れたのか?と思いますけどね。今から20年以上前、映画会社が全米の男の子たち何千万人かにアンケートとったんです。「あなたたちはどんな映画を見たいか?」。スクリーンからヒーローが飛び出してきて、自分と一緒に戦ってくれる、そんな映画がみたい。それは(アーノルド・)シュワルツェネッガーがいい。で、つくられた映画が『ラスト・アクション・ヒーロー』。大コケしました。おもちゃメーカー傾くぐらい大失敗しましたよ。

ファンが欲しいものと、メーカーが表現すべきことというのがイコールであってはいけないと思うんです。だからクラウドファンディング嫌いなんですよ、僕。死ぬほど誘いを受けましたけど、いつも絶対やらないと。「リスクはありません」と言うから、「リスクのない商売なんかするはずない」と。リスクがあるから楽しいんだよって。

MED_0009本当にかわいい! 本当に!!

―確かに、メディコム・トイの商品って期待は裏切らないで斜め上をいくというパターンが多い気がします。

赤司:そうですね。「予想を裏切り、期待を裏切らない」。この辺がテーマですね。

―それって……なかなか狙ってできないですよね。

赤司:狙っていないですよ。体感的に「これだ」と思うだけです。ねらってできるものじゃないし。だからアンテナはものすごく張っていないといけないと思います。アンテナを張るというのは、「これが売れるだろう」というんではなくて、これが欲しいとか、これに何かプラスαしたいとかいうような感性の部分なんですよね。

―今はクリエイターさんとコラボしたり、ファッション業界とコラボされたりしていますけど、そういったストリートカルチャーとアニメコンテンツは別々に分けて考えていたりしますか?

赤司:分けていないです、何も。

――ただ面白そうか、面白くないかという事でしょうか?

赤司:本当にそれだけです。

MED_0010どれが一番気になる?

―本当にシンプルですね。ファッションとか、ストリート系のカルチャーとコラボしたいという希望はあったんです?

赤司:最初のかかわりは多分、井上三太さんなんですよ、『TOKYO TRIBE』の。『TOKYO TRIBE1』というのは描き下ろしで宝島社から出ていて、当時。大好きだったんです、面白いなと。あの方もいわゆる漫画と文章の境界線が全然ない方だったので、三太さんに、本当飛び込みでごあいさつに行って。

最初たしか『TOKYO TRIBE』のフィギュアからつくり始めたんですけど、三太さんが主人公にAPEの服を着せたいという話をされて。そこからすべてが始まったんです。

MED_0011情熱と夢を大胆に追い続ければ、かなう!

これまでのベストワークは?

―次にうかがいたいのは、これまでのベストワークについてなのですが。

赤司:常にベストを目指してはいますね。良い仕事が出来たとしても、感慨に浸ったり、振り返ったりはしないです。反面、失敗した計画は、その事後対策や再発防止の施策を徹底的に検証します。

―最初に手がけたものとかは覚えていますか?

赤司:会社を立ち上げる前の事業部としてやったときにつくったのが『ルパン三世』なんですよね。これは思い入れあるかないかといったら、やっぱりありますよね。あとは初めて中国でつくったのが『鉄人28号』なんですけど、まあ苦労したのでよく覚えています。

―これは失敗した、みたいな商品はありますか?

赤司:コンテンツの名前は具体的に言えません、言えないですが、ありますよ。しまった、早過ぎたとか、凝りすぎたとか。ただ、それもこれも含めて、子供みたいなものなので、かわいいですけどね、どの子も。

今販売中の商品について

――今回机の上にある商品、MY FIRST BE@RBRICK、ソラマチ店商品と、あとはVAGですね。これら全てコンセプトは、赤司さんが考えたんでしょうか?

赤司:ソラマチは……僕のかみさんだったと思います。ソラマチの店内の内装のイメージとか、うちのかみさんがやった記憶がありますね。すごく当たったので、ああ、これはもう任せようと(笑)。

MED_0012ソラマチ店の招き猫シリーズは幸運と金運をもたらす?

―VAG(バグ)のコンセプトは赤司さんでしょうか?

赤司:ある時カプセルトイの流通会社の社長さんがお見えになったんですが、その流通会社さんの自社コンテンツをメディコム・トイで制作出来ないかという相談を受けて、「好き勝手やってもいいならやりたいです」と言ったら、「いいです」って言われたんで、じゃ、やってみようかと始めたのがVAGですね。

MED_0013VAGは約6センチの卓上サイズフィギュア

―MY FIRST BE@RBRICKについてはいかがでしょうか?

赤司:これはもともと千秋さん(日本のタレント)のコンセプトですね。彼女から「私もBE@RBRICKつくれるんですか?」みたいなメールが来たんです。じゃあ一回会いましょうかと、そこからだったんですね。ちょうど当時ご懐妊されていて、「ガラガラみたいなやつがつくりたいの」と言われて、素晴らしい企画だと思ったんですね。それまで、BE@RBRICKの中に物を入れるという発想はなかったんです。

MED_0014MY FIRST BE@RBRICK B@BY PINK & GOLD Ver. DESIGNED BY CHIAKI (CIROL & CO.)

フランスのコレットというショップからの要望でMY FIRST BE@RBRICKの限定版を作ったんですが、それを見て伊勢丹のメンズ館がやりたいと言ってきて。ただ、コレットのバイヤーは、千秋さんのチの字も知らないわけです。つまり、シンプルにデザインだけを見て、これが欲しいと。クリエイターとして、これに勝る冥利はないだろうと。

MY FIRST BE@RBRICKはとても大事なBE@RBRICKの中の副次的なキャラクターになっているので、大事に育てていきたいなと思っているんです。

フィギュア制作におけるアナログ作業とデジタル作業について

―手作業での原型製作と3Dプリンタでの原型製作、メディコム・トイではどちらを優先するなどはあるんでしょうか?

赤司:要は使う人間のセンスや才能によって、デジタルだろうがアナログだろうが関係ないというか、使う人次第かなという気がします。全部デジタルでつくれるかというと、これがつくれるんですよ、理論的に言うと。ところがセンスのない人がデジタルでつくっても、変なものができるだけです。これはアナログでも同じ事なんですが。

デジタルで作るとき忘れてはいけないのが、それはあくまでも画面上での3Dであるということ。なので、実際に出力した後に、最後に手で 仕上げをしないと、やっぱりしっくり来ないんです。

どっちかというと、そこはデジタルとアナログ二刀流でいいのかなという気がしています。ここまではデジタルでやって、ここ出力して、最後手で仕上げようとか。逆に最初は手でつくっていって、とても細かいディテールの部分だけはデジタルで仕上げるとか。

MED_0015デジタルとアナログ、どちらが使われたと思う?

業界内外でリスペクトしている人、会社

―業界の成長する方、すべてリスペクトされているということなんですけど。

赤司:全ての玩具業界の先人、成長する後人をリスペクトしていますね。これは異業種も含めてですね。最近だと、メルカリの創業者(山田進太郎氏)でしょうかね、一番尊敬しているのは。だって、思いつきませんもん、あの仕事。多分僕だけでなくて、皆さんも、ヤフオク(Yahoo!オークション)があるにもかかわらず、メルカリのマーケットがこんなに成長するなんて。ところが、あれを成長させちゃった。すごいことだと思いますよ。

―過去、何か影響を受けた方とか、影響を受けたコンテンツはありますか?

赤司:同業でいうと、海洋堂さんだったり、あとグッスマの安藝さん(グッドスマイルカンパニー代表取締役社長)だったり、みんなすごいなと思います。ビジネスモデルを真似しようとか、そういうことでは全然なくて、やっぱりパイオニアだったり、新しいオーガナイザーだったり、そういった方たちはリスペクトしますね。

同業とか異業種とかというのはあまり考えたことないんですよね。だから映画の制作会社でも、ここ面白いなとか、ああいったオークションサイトとかというシステムもそうですし、刺激を受け取れるものって、絶対自分の会社に反映できたりするので、そこは常に何か刺激もらいたいなみたいなところはありますね。

MED_0016赤司氏は周りのさまざまなものから影響を受けたという

赤司:映画監督さんでいうとスタンリー・キューブリックさんですね。彼の作品は全部好きです。漫画だと、もう亡くなりました(2012年4月24日)けど、土田世紀さんですね。一番好きですね。『編集王』『俺節』。読んでみてください。何度泣かされたかわかりません、あの人の漫画に。音楽だと、多分生き方を教えられたのは坂本龍一さんのような気がします。

今後コラボしたいアーティストやコンテンツ

―未来の話なのですが、これからコラボしたいアーティストさんとか、コンテンツとか何かあったりしますか?

赤司:そうですね。ダミアン・ハーストかな。アンディ・ウォーホル、キース・ヘリング、ジャン=ミシェル・バスキア、ここに続く人間です。ちょっとまだ現代美術の世界で評価が高くて、全く今環境的にはさわれないです。「え、何それ?」というようなものが数百億で取引きされるような。あとはジェフ・クーンズですかね、風船でつくった犬とかを、そのままオブジェにしちゃったりするような人です。

ファンから赤司さんへの質問

―ファンからの質問を、ここから一問一答みたいな感じで聞いていきます。いわゆるアニメコンテンツが好きな人を国内外で「オタク」と呼ぶんですけど、どう見ていらっしゃいますか?

赤司:恐らく自分もそう(オタク)なので(笑)。あまりそれをオタクというワードでくくることはしないですね。変な話、ファッションオタクもいれば、いろんなオタクの方がいらっしゃいますから。今ってそれすごく複雑にミクスチャーされているんですよ。昔だったら美少女アニメ好きな人は絶対にそれ以外のフィールドの作品に興味がないとかというような境界線があったんですけど、今もう完全にクロスオーバーしているので、そこが。だから「あなたオタクだよね」みたいな話は出てこないですね。むしろ自然になり過ぎて、そのオタクというワードも出てこなくなりました。

MED_0017BE@RBRICKにはすべての人のためにさまざまなデザインがある

―なぜBE@RBRICKがあのデザインになったんですか?

赤司:もともとKUBRICKというコンテンツをつくって、そこからの派生なんですよね、BE@RBRICKは。いろんな代理店の方から、「こんなことできない?あんなことできない?」「映画の前売りで使いたい。納品3ヶ月後」と言われて、うわ、全然間に合わないやと思っていて。そこから、形状を買えずにプリントだけ変えるというメソッドでやろうと。ちょうど2000年だったんですけど。テディベアの生誕100周年ということで、「クマだ!」と思って。

―特にクマの形を前からやりたいというわけではなかったんですね?

赤司:テディベア自体が100年続いているというのを聞いて、ああ、いいな、クマはちゃんと100年続いているんだって。じゃ、ここから先の100年はメディコム・トイに任せときっていう、そんな感じだったんですね。どんだけ楽観的なんだ、という感じですけど、本当に。(笑)

―BE@RBRICK関連では、新しいテンプレートは考えていますか?

赤司:そうですね。でも、しばらくクマとウサギとネコでいいかなと思っています(笑)。

――質問は以上になります。長い時間本当にありがとうございました!

MED_0019インタビュー、ありがとう!

赤司さん、お時間と智恵をありがとう! この記事がさまざまな制作物やメディアでクリエイトや表現を行おうとする人たちに影響を与えることになると思います。メディコム・トイが生み出したBE@RBRICKやその他の熱意あふれる製品を見れば、シンプルなデザイン、真っ直ぐなコンセプト、信条に忠実であることがなしえる事には無限の可能性があることを感じられるでしょう。


インタビュアー: 鈴木亮太
写真: 原哲也
翻訳元オリジナル記事:Art of Figure Making: MEDICOM TOY and BE@RBRICK

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